そんな悩みを一度は持ったことのある方、皆様の中にも多いのではないでしょうか?
このような悩みは、もしかすると無意識に他者へ期待しすぎていることから生じているものかもしれません。
心のどこかで、「言わなくても通じるだろう」「行間を読んでくれるだろう」などと知らず知らずの間に相手に期待をしていることはないですか?
例えば、新しく入社した外国人労働者の部下とともに得意先を接待した際、得意先に対して全くお酌をしようとしない部下を見て、皆様はどう対応するでしょうか?
お酌文化の良し悪しは置いといて、「母国ではお酌の文化がないのかなぁ」と思い、部下へお酌文化の説明やお酌の方法などについて丁寧にコーチングする、という行動をとる方が多いのではないでしょうか。
では、もし同じことを日本人の部下がしたとすればどうでしょう?
「なんて礼儀のなってない奴なんだ!」と思い、先程の外国人の部下に対してとは異なり辛辣な態度をとってしまう方も多いかもしれません。
つまりここでは、前者は「期待値ゼロ」からコミュニケーションが始まっているのに対して、後者は「期待値マックス」からコミュニケーションが始まっています。
ストレスは、「盲目的な期待が成就されなかった」ことからやってきます。
そして私たちは、立場や境遇などが近いと思い込んでいる人に対して、より「盲目的な期待」をしがちです。
しかし、どんなに立場や境遇が近いと思っていても、私たちは生まれ育ってきた時代やコミュニティー等によって「みんな違う」というのはれっきとした事実。
大して歳の離れていない先輩・後輩とカラオケに行ったのに知らない曲ばかりだった、『秘密のケンミンSHOW』で自分が生まれ育った隣の都道府県についての特集をしていたのに知らない行事や習慣ばかりだった、そんな経験をしたことは誰しも少なからずあるのではないでしょうか?