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第1回 教える技術 ID(インストラクショナル・デザイン)
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第1回 教える技術 ID(インストラクショナル・デザイン)
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第1回 「教える技術 ID(インストラクショナル・デザイン)」
1.連載開始にあたって
全国労働衛生週間。今期はどのような計画をお考えですか?
各社でよく行われる活動の1つに、従業員への教育があります。組織で決めたことや各自が日常で行うべきことを確実に実現するために、教育・研修は有用な手段ですね。
一方、その教育について、企業の方々に「教え方をどこで学びましたか?」とお聞きすると、多くは「経験やセンスで」「自分が教わったように」というお答えをいただきます。皆さんはいかがでしょうか。
私は、仕事柄「うまい教え方」を追求して、学校、医療機関、そして企業でそれをご紹介する立場にありますが、この連載ではそのエッセンスを簡潔にお伝えしたく思っています。
どうか、役に立ちそうなことを1つでも見つける心持ちでお付き合いください。
2.教え方のセオリー 「インストラクショナル・デザイン」
その教え方のセオリーが、インストラクショナル・デザイン(Instructional Design、教育設計学。以下、ID)です。
これは、「教育活動の『効果・効率・魅力』を高めるための手法を集大成したモデルや研究分野、またはそれらを応用して学習支援環境を実現するプロセスのこと」を指します。※1。
では、効果・効率・魅力とはなんでしょうか。IDでは表2-1のように考えます。
表2-1 IDの3つの柱「効果・効率・魅力」
効果
あらかじめ決めた教育のゴール(目標)にたどり着くこと
効率
短時間、低コスト、低負荷など、より楽に教育・学習を行うこと
魅力
もっとその先を学びたくなるこ
では、ゴール(目標)とはなんでしょうか。たどり着くとはどういうことでしょうか。また、たどり着いたかどうかはどう確かめればよいのでしょうか?IDでは、それらを「ハッキリさせる」ことを重要視します。
これは、皆さんが日常業務で行われていることととても親和性があります。
例えば、車を販売している会社が「今月は目標を達成した」というのは、どんな車種を、何台、いくらで売れたか、あるいは粗利がどれだけ出たか、などいくつかの要件をもって「売れたかどうか」という問いに「ハッキリ」と答えられるはずです。
そうした目標の設定と評価方法を教育の場でも行いましょう、というのがIDの考え方です。つまり、教育の成功は「講師が素晴らしい話をした」とか、「1人も寝なかった」などではなく、「予め決めた教育の目標を受講者が達成した」ことをもって教育が成功した、と定義します。
これは、「教えた」と「教えたつもり」をハッキリ区別しましょう、とも言えます。
そのためには受講者や組織のニーズを浴把握し、適切な目標を作り目標に合致した内容と評価方法を検討することが不可欠です。
3.教育の進め方「ADDIEモデル」
さて、ここでIDならではの教育の進め方をご紹介します。
あなたは、研修講師を依頼されたとき、まず何をしますか? もしや、まずPower Pointなどを立ち上げ、スライドの作成を始めたりしていませんか?
IDでは、「うまい教育のプロセス(手順)」を「分析・設計・開発・実践・評価」5つのステップに整理しています。これが「ADDIEモデル」です(図3-1)。ADDIEとは、この5つのステップの英語の頭文字をつなげて読んだものです。
このモデルでは、スライド作成は3番目の「開発」ステップです。つまり、分析と設計のプロセスを踏んでから。初めてスライド作成にとりかかりましょう、というわけです。
冒頭に述べたように、IDのキーワードに「はっきりさせる」があります。これは、講師(あるいはコースの企画・設計者)が、うっかりすると曖昧にしたままコースの準備を進めてしまうことを避けるための注意喚起でもあります。
企業内教育は、プロによるプロを相手とした仕事の一環なのですから、うまくいったり失敗したりするムラはなるべく避けたいものです。そこで、誰でも一定レベル以上の教育を実施するような知見の1つが、このADDIEモデルです。
表3-1 ADDIEモデル
お気づきのように、これらのステップはおなじみのPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルにも親和性がありますね。 本連載では、毎回、この5つのステップを取り上げ、ご紹介していきます。
4.まとめにかえて
さて、連載初回は、教育も技術が大切であること、その体系の1つにIDというものが存在し、ADDIEという5つのプロセスを勧めていること、学習者がゴールに到達したことをもって「教育が成功した」と定義すること、などに触れました。 次回以降、その各論をご紹介していきます。
本連載が皆さんの活動に少しでもお役に立てば幸いです。
【参照】インデックス
社員教育の上手な教え方をおしえます
第1回 教える技術 ID(インストラクショナル・デザイン)
第2回 分析と設計
第3回 開発・実践・評価
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