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産業医が伝える,きょうから実践!セルフケア

2月,いきいきと働こう!

「この1年、大変だったけれど、どうにか上手くいった」というエピソードを教えてください。皆さんは、どんなことを話しますか?達成感・自信・やりがい…そこから、いきいき働くためのエッセンスを見つけてみませんか。
健康へのポジティブなアプローチ
近年メンタルヘルス対策においても、弱みや課題に対するアプローチに加え、いきいき働くことを目指し、企業として、個人や組織の強みを伸ばすアプローチがすすめられています。ポジティブな視点での取り組みが前向きな感情や行動を促し、ストレスの回復や、思考の柔軟性・主体性を引き出す効果が期待されています。ポジティブ・メンタルヘルスの概念の1つに「ワーク・エンゲイジメント」があります。ワーク・エンゲイジメントが高まることによって働く人の幸福や生活の質が向上すること、また仕事の生産性が上がる(※4)ことが明らかになっています。

ワーク・エンゲイジメント
※「バーンアウト(燃え尽き)」の対として提唱された
※仕事に関連するポジティブで充実した心理状態を指し、「仕事の資源」「個人の資源」が関係する

ワーク・エンゲイジメントが高いとは?


いきいき働こう!
ポジティブな感情になる場面を「つくる」「振り返る」「伝える」

最近、大声で笑った・楽しくていつの間にか時間が過ぎていたという場面はありましたか。能動的にその場面をつくり、振り返り、誰かに伝えることを意識して、ポジティブな感情を引き出すきっかけ作りをしましょう。

例:
○5感を使うリフレッシュ方法を書き出して、週末に試してみる
○1日のタスクが予定通り終わった日には、自分にご褒美をあげる
○入浴中や週末、最も楽しかったことを思い出す(家族に伝えてみる)
○「ありがとう」と伝える
問題にぶつかった時はチャンス!どうやったら解決できそうか?と考える

問題に直面すると、ふりまわされ、心身ともにヘトヘトになってしまいがちです。そんな時は、問題を俯瞰して、漠然としている内容を整理してみましょう。何をすべきか見通しがたち、「コントロール出来ている感覚」が得られやすくなります。このコントロール感が前向きに取り組む姿勢を促し、「自分はやれる」という自信に繋がってきます。


問題解決型のフロー

いきなり、ポジティブな自分になろう!ではなく、「ささやかな幸せ」と感じる場面を思い出す、がんばった自分に「今日もお疲れ様」と心の中でつぶやく、ささやかなことから始めてみませんか。
参考文献
(※1)森晃爾 : 企業・健保担当者必携!成果の上がる健康経営の進め方. 労働調査会.2016
(※2)川上憲人 : 基礎からはじめる職場のメンタルヘルス 事例で学ぶ考え方と実践ポイント. 大修館書店.2017
(※3)島津明人 : ワーク・エンゲイジメント ポジティブ・メンタルヘルスで活力ある毎日を. 労働調査会. 2014
(※4)島津明人、江口尚 : ワーク・エンゲイジメントに関する研究の現状と今後の展望,産業医学レビュー,25:79-97, 2012.
(※5)中野敬子 : ストレス・マネジメント入門. 金剛出版.2005.
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